19/08/16

絵本ミュージアム2019の展示絵本作品のひとつ、「どっとこ どうぶつえん」の作者でもありグラフィックデザイナーの中村至男さんをお迎えし、ワークショップ「どっとこ絵をつくってみよう」を開催しました。

まずは、中村さん自ら「どっとこ どうぶつえん」をご紹介。
参加者のみなさんと四角でできた動物たちのあてっこからスタートしました。
「わかっちゃうと、もうそれにしか見えない」という中村さんの言葉にみんな納得!
四角形だけでこんなに色々な表現ができること、一見わからなくてもよく見て想像する「見立て」の楽しさが伝わりました。

それではいよいよオリジナルの「どっとこ絵」に挑戦です。
テーマは動物に限りません。好きなものや、今日見たものなど、なんでもOK!
色とりどりのチップが入った器からバイキングのように好きにとって、描きたい絵が決まったら1枚1枚貼りつけていきましょう。

1枚の紙の中に描きたいものを複数レイアウトしたり、ひとつのものを大きく描いたり、表現のしかたは様々です。

なんだか、大作の予感・・

最後に発表タイム!
どの作品も表現にひと工夫があって、なるほど!と歓声があがったりと会場は大いに盛り上がりました。

答えは・・・地下鉄の電車!

ひとつひとつの作品に丁寧にコメントしてくださった中村さん。

最後にそれぞれの作品を手に記念撮影。
楽しい時間があっという間に過ぎました!

ワークショップに引き続き、中村さんによるトークイベントも開催しました。

本業であるグラフィックデザイナーとしてのこれまでの数々の実績の紹介やデザインの考え方、そして最近始められた絵本づくりに関するお話をしていただきました。

まるで、デザインについての入門編のようなわかりやすくて面白い説明にぐいぐい引き込まれます。

グラフィックデザイナーとして活動しながら絵本を描き始められた中村さんは、見立てや気づきなど「わかる喜び」に主眼をおいて、能動的に見ることを大切にした子どもも大人も楽しめる絵本づくりを目指しているそうです。
グラフィックデザイナーならではの視点が絵本づくりにもつながっていることを感じるお話でした。

絵本ミュージアム会場内にも、どっとこ絵をつくって遊べるコーナーがあります。
自分だけのオリジナルの作品をぜひ作ってみてくださいね!

2019/08/13

今年の会場構成を担当したトラフ建築設計事務所がデザインを手がけ、福永紙工のプロジェクト「かみの工作所」から発表された「空気の器」。
空気を包み込むように形を自由に変えられる紙の器として、日本だけでなく世界にも知られており、これまで数々のアーティストや企業とのコラボを発表し続けています。

今年は、絵本ミュージアム2019のメインビジュアルを担当している絵本作家きくちちきさんによる3つの作品「ぼくだよ ぼくだよ 」(理論社)「みんな」(WAVE出版)「しろねこくろねこ」(学研プラス)とのコラボ商品が実現しました。
会場では約500個の空気の器が、きくちさんの絵本から飛び出したように空中を漂い、絵本の世界やライブペイント作品と一体となった大迫力の空間を作り出しています。

8月3日と4日には福永紙工さんを講師にお迎えし、オリジナルの「空気の器」をつくるワークショップを開催しました。
その様子をご紹介します!

ワークショップでは、白い空気の器をキャンバスに、スタンプやペンを使って好きな絵柄を描いていきました。

出来上がった器を広げていくと、描いた絵柄が思いがけないかたちや色合いに変化します!

器の使い方は自由です。さあ何に使いましょう!

イベント会場では会期中毎日、ワークショップ「空気の器をつくろう!」を開催中です。7階アートカフェにて参加費1,000円、時間は10:00~16:00となっています。

また参加された方には、きくちちきさんの空気の器を1枚プレゼントしています!

記念にぜひ作ってみてはいかがでしょうか?

2019/08/12

「ぴたりえタッチ」は、NTTコミュニケーション科学基礎研究所で研究開発中のえほん検索システムです。
会場入口そばの特設コーナー(毎日開催)はいつも大盛況です! 操作はカンタン、モニターの横に設置されたロボットのSotaクンの質問にしたがって画面をタッチして回答すると、みなさんの好みにあいそうな絵本を4冊選んでくれますよ!
絵本は会場内にありますので、ぜひ探して読んでみてくださいね!

「ぴたりえシリーズ」の1つ「ぴたりえアイ」は、お子さんが注目した絵本によく似た絵柄の絵本を検索しておすすめします。
今回の体験展示は、読みたい絵本をまだ十分に表現できない0~2才児を主な対象にしています。
体験された方は「わが子の好みがわかったような気がします!」と喜んでおられました。
今後の開催予定日は、8月13、14、18日 です。ご興味のある方はぜひ体験してみてください。

期間中毎日、11:30~、13:00~の2回開催されている絵本ミュージアムの人気企画「絵本の読み聞かせ」。
毎回、アジア美術館や地域の読み聞かせボランティアの方々にご協力いただいていますが、毎週金曜日はTNCテレビ西日本のアナウンサーが担当しています。テレビのニュースや情報番組などでおなじみのアナウンサーが絵本の読み聞かせをするという事で、会場はいつも超満員。 アナウンサーの表現力と、よく通る美声で会場はたちまち絵本の世界に引き込まれていきます。16日(金曜日)が最終となります。
ぜひご参加ください!

2019/08/11

絵本ミュージアム会場外の特設ミュージアムショップ。
絵本はもちろん、はらぺこあおむし、ノンタン、からすのぱんやさんといった人気絵本のグッズが盛りだくさん!
Tシャツやマグカップ、パズル、ぬいぐるみと、子どもから大人まで思わず「かわいい!」と叫んでしまう大人気のコーナーとなっています。

会場内の展示で取り上げている絵本作家さんの絵本はもちろん、長く読み継がれているロングセラー絵本、乳幼児向け絵本、夏休みにじっくり読みたい物語、学習に役立つ図鑑や読み物、紙芝居など、いろいろなジャンルのものを取り揃えています。
「毎年絵本を選ぶのが楽しみです」「赤ちゃんの絵本も種類が豊富ですね」「孫たちへのプレゼントに!」と好評をいただいています。

また、会場内に展示されている「空気の器」シリーズもお買い求めいただけます。
絵本ミュージアムオリジナルで制作した、絵本作家きくちちきさんによる3種類の「空気の器」は、ここでしか手に入らないものです!

その他、トラフ建築設計事務所がデザインを手がけたプロダクトも多数取り扱っています。ぜひこの機会に実際にお手にとってご覧ください。

2019/08/10

詩人の谷川俊太郎さん、画家の元永定正さんによる、赤ちゃん絵本のロングセラー作品「もこ もこもこ」(文研出版)

展示コーナーでは、絵本の中に登場する「もこ」や「にょき」「ぱく」など2音のオノマトペをくりかえし吹き込んでいろんなへんてこな <カタチ> を作ることができる、plaplaxによるインタラクティブ作品をお楽しみいただけます!

コーナー内の、赤や黄色のまるで薪(まき)を束ねたようなユーモラスなかたちのベンチにもぜひ腰掛けてみてください。
この丸いベンチ、ビート板などに使われている素材の切れ端で出来ていて、今回の絵本ミュージアムのための特別仕様となっています!

会場内には、この同じ素材をオリジナルの配色で混ぜて作られた「カラーポリモック」のクッションも設置しています。
色が混ざりあってできたようなカラフルなクッション。その模様にはひとつとして同じものがありません。

絵本ミュージアムの特設販売コーナーでは、その「カラーポリモック」のラインナップ商品をお買い求めいただけます!
クッションはもちろん、コースターや、壁時計、クッションボードなどラインナップ商品の全て取り揃えています。
お洒落なお部屋のインテリアにいかがですか?
みなさま、ぜひお立ち寄りください!

2019/08/07

絵本作家どいかやさんによる人気シリーズ絵本「チリとチリリ」。
これまでに6冊が刊行され、この秋9月9日には最新刊『チリとチリリ あめのひのおはなし』が登場予定です。

チリチリリ、チリチリリと、自転車でおでかけするチリとチリリ。
ふたりが訪ねる先にはいつもワクワクする出来事が待っています。チリとチリリと一緒にファンタジーの世界に出かけましょう!

お話の中に登場するホテルも。入り口は小さいお客さまサイズです、大きいお客さまはしゃがんでお入りくださいね!

こちらもお話の中に出てくる「森の喫茶店」。
外観や家具まで、会場内に可愛らしく再現しています。

やあ!

森の中の喫茶店に点々と置かれた、いろいろな大きさのテーブルや椅子たち。
このサイズ、かなり小さなお客様のようですが?

モニターの画面に映るのは「チリとチリリ」のお話の一場面。
画面上の文字を指でなぞると、絵本のお話の通り、どこからかすてきな音楽の音色が聞こえてきます。
NTTの技術、指で読む絵本「Yu bi Yomu(ユビヨム)」といっしょに「チリとチリリ」の絵本の世界をお楽しみください。

2019/08/06

絵本「雨、あめ」(作:ピーター・スピア)は、雨の日の生き生きとした風景を描いた言葉のない絵本。
ページをめくるたびに、誰もが覚えのある雨の日のワクワクした気持ちがよみがえってくる、そんな絵本です。

会場内「雨、あめ」のコーナーに吊りめぐらされた、たくさんの色あざやかなカーテン。
空から降り注ぐ雨や光、そして雨が降り始めてからの一日の移り変わりを表現しています。

NTTが研究開発している「触覚技術」とのコラボレーションによる「雨、あめ」の絵本の映像コーナーです。
ごろごろとした大きな石ころのようなソファに腰掛けてみると・・絵本の中に登場するいろんな雨のシーンを、映像や音声、そして振動と一緒に身体で感じることができる作品となっています。
身体を通した新感覚のコンテンツをぜひ体験してみてください!

「Water Pocket」という絵本「雨、あめ」に寄せたプラプラックスによる作品。
「雨上がりの水たまりはいつも心踊る」、プラプラックスさんの作品説明の中の言葉さながら光の水たまりの中に飛び込んでみると、まるで水たまりの中を歩いているように波紋が次々と光の中に現れます。
雨が多いこの季節、雨の日の物語を全身で味わってみてください!

2019/08/01

グラフィックデザイナー中村至男さんによる、四角でできた不思議な動物園の絵本「どっとこどうぶつえん」。
ドイツの最も美しい本展(Die schönsten deutschen Bücher 2019)も受賞された今注目の作品です。

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じっくり見ているうちに色々な動物たちの姿が現れてきます!

ほぼ等身大? の「どっとこどうぶつ」たちのスケール感も圧巻です!ぜひ会場で感じてみてください。

会場内には、「どっとこ絵」の見立て遊びの楽しさを体験していただけるコーナーも。

テーブルに描かれたマス目に色とりどりの四角いカードを並べて、自分だけの「どっとこ作品」を作ってみましょう!

こちらは、中村至男さんのもう一つの作品「ユニバース」。
となり同士の絵のどこかが関連して繋がっていて、どの部分にリンクしているのかは見る人によって違う「正解がない作品」です。見て感じるままにお楽しみくださいね。


\ お知らせ /

来週末の8月10日、中村至男さんによるトークイベントを開催します!

グラフィックデザイナーとして活動しながら絵本を描き始められた中村さんは、見立てや気づきなど「わかる喜び」に主眼をおいた作品を多く生み出されています。

そんな中村さんの絵本制作の背景や裏話、本業のグラフィックデザイナーとしての仕事について、「デザインと絵本」をテーマにしたお話をしていただきます。

参加しているお客さんとの交流も交えながらの気軽なトークイベントです。
絵本はもちろんのこと、デザインに関心がある方などふるってご参加ください!

■中村至男 NAKAMURA Norio
グラフィックデザイナー。川崎市生まれ。日本大学芸術学部卒業、Sony Music Entertainmentを経てフリーランス。代表的な仕事に、アートユニット「明和電機」のグラフィックデザイン、PlayStation「I.Q」(佐藤雅彦とのプロジェクト)、松山市立子規記念博物館のアートディレクション、「単位展」(21_21 DESIGN SIGHT)のグラフィックデザイン、銀座メゾンエルメスのウインドウディスプレイ、「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」展オマージュ作品、など。著書に、『勝手に広告』(佐藤雅彦と共著、マガジンハウス)、『明和電機の広告デザイン』(土佐信道と共著、NTT出版)、『どっとこ どうぶつえん』『はかせのふしぎなプール』『たなのうえひこうじょう』(以上福音館書店)、『サンタのコ』(MUJI BOOKS)、など。第20回亀倉雄策賞、76th NY ADC銀賞、ボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞などを受賞。

2019/07/31

「色の魔術師」とも言われ、世界中で親しまれているエリック・カールさんの絵本。
絵本ミュージアムでは、代表作の「はらぺこあおむし」をはじめとする色さまざまなキャラクターたちがみなさんをお迎えします!


お散歩するような気分でカールさんの絵本の魅力をお楽しみください!

今回は、カールさんがこれまでに出された絵本をほぼ全て取り揃えています。
遊びをテーマにした絵本から、自然や宇宙、人生の豊かさを考えさせられる絵本、子ども時代の実体験をもとにした絵本、我が子のために描いた絵本などなど、1冊1冊に違う魅力や哲学、エピソードが込められています。
この機会にぜひ手にとってお読みください!

カールさん独特の「コラージュ」という手法や「色紙作り」についての紹介コーナーも!

そして、絵本ミュージアム会場外のアートカフェでは、カールさんと同じ方法で制作したカラフルな色紙と、コラージュの手法をとりいれた家型のお家づくりを楽しめるワークショップも期間中毎日(10:00~16:00)開催中です!
観るだけでなく、表現する楽しさもぜひ体験してくださいね!

2019/07/29

今年の絵本ミュージアムでは、インタラクティブ作品の制作をベースに領域を横断し活躍するplaplaxとのコラボレーションにもご注目ください!

NHKのこどものためのデザイン番組「デザインあ」のコーナーも担当されているplaplaxさん。
ミュージアム会場内では、plaplaxによる3冊の絵本によせた、3つの作品をお楽しみいただけます。


『みんなのトンネル』

子どもにしか見えない、行けない世界を描いた不思議な絵本『みんな』(作:きくちちき)
そんな「想像の世界」を追体験できるようなトンネルをトラフが設計、コンテンツをplaplaxが担当しています。
トンネルを進むにつれて次々と現れる不思議な生き物たち。
一気にお話の中に引き込まれちゃいますよ~。


『○□○□』

ロングセラー絵本『もこ もこもこ』(作:谷川俊太郎 絵:元永定正)に出てくる、「もこもこ」「にょきにょき」「もぐもぐ」などのたくさんのオノマトペ。
壁の筒に向って、「もこ」や「にょき」「ぱく」「がぉ」など2音のオノマトペをくりかえし吹き込んでみると・・・

口にだした言葉が、いろんなへんてこな <カタチ> に!

「いろ」と「かたち」と「ことば」が織りなすふしぎでおかしい絵本「もこ もこもこ」の世界をぜひ体感してください。

『Water pocket』

みなさんは雨の日に、水たまりの中で飛び跳ねた経験はありませんか?

雨の日の物語を描いた美しい絵本『雨、あめ』(作:ピーター・スピア)のコーナーでは、そんな雨の日のささやかな思い出が蘇ってくるような詩的な空間が広がっています。

光の水たまりに飛び込んで、雨の日の楽しみを思い出してみてください!

2019/07/26

「おいでよ!絵本ミュージアム2019」開幕しました!
オープニングの日には、きりん幼稚園の園児さんも参加してテープカットで華やかに幕を開けました。

今年の会場は、展覧会のメインビジュアルを担当した絵本作家、きくちちきさんの絵本「ぼくだよ ぼくだよ」の大きなカーテンから始まります。

きくちちきさんによるライブペインティングの様子です。
会場内で2日間に渡ってダンボール製の不思議なオブジェに、墨や絵の具を使って動物や植物がみるみるうちに描かれていきました。

森の動物たちの物語はオブジェの内側にも続いています!
のびやかで生き生きとした、きくちちきさんの世界を会場でぜひ感じてください!

絵本ミュージアム会場のデザインは、トラフ建築設計事務所が手がけています。
オープニング当日には、代表の鈴野浩一さんのトークイベントも行いました。
鈴野さんのお話の中で特に印象的に残っているのが、「石巻工房」という東日本大震災の復興支援として取り組まれているプロジェクト。
『壊れたものをもとに戻す「復旧」という形ではなく、その時代に合った新しいものを創造的につくりだす拠点として立ち上げた』という言葉の中には、立ち上げから今も継続的に携わられている鈴野さんの熱い思いが込められているのを感じました。

トラフさんは、「建築的な思考」をベースにしながら様々な領域を横断して活躍されています。
「指輪」など小さなプロダクトから大きな建築物まで、常識にとらわれない新しい発想とものの見方で、素材の持つ特性や本質を生かしたデザインは大人も子どももワクワクするものばかり。
予想を裏切られる事例が次々に紹介され、会場も大いに湧きました!
絵本ミュージアムでもそんな遊びごころたっぷりの楽しいアイデアから生まれたユニークな空間に、ぜひご注目ください!

昨年の会場の様子

「おいでよ!絵本ミュージアム2019」は、7/18(木)より開催いたします。みなさまどうぞお楽しみに!